“クローズ・エルミタージュの神”と形容される造り手 DRCやルロワ等のTOP生産者同様、<全房醗酵>&<長期シュールリー熟成>による複雑深遠な香り 『レヴュー・ド・ヴァン・ド・フランス』誌では、<食通のためのNO.1ワイン>に選ばれた <ドメーヌ・アラン・グライヨ>
1985年にアラン・グライヨ氏が設立したドメーヌ。アラン氏は電気工学を修め、農薬製造会社にエンジニアとして勤めていた。4年間の中米駐在を経てパリに戻るとヴィニュロン達と交流を深め、自分で実際にワインを醸してみたいと思うようになっていった。ローヌ地方出身の氏はシラーが好きなこともあって地元できちんと手入れされている畑を探し回っていたところ、ちょうど殺虫剤を使わない丁寧な栽培を心がけていたドメーヌが、後継者難で引き取り手を探していた。1985年に後継者のなかったこのドメーヌを買い取りこの地に移住した。友人であるブルゴーニュのシモン・ビーズ氏も実際に視察に来て購入に太鼓判を押したという。
最初の3年間はワイナリー(醸造場)部分だけを購入し、元の持ち主から葡萄を購入した。従って栽培から瓶詰めまで一貫して行うようになったのは1988年からである。「私は醸造を学んだことはないが、ワイン造りというものは自然で単純なものですよ」と、17haの畑を購入して以来変わらぬワイン造りを続けている。
「でもね、ワインなんて葡萄がアルコールに変わるだけで特に難しいことなんかない。大切なのはよく観察すること。自分は出来るだけ自然に任せた何もしない醸造を心がけていて、それは初ヴィンテージの1985年から変わっていないんだ。」都会から田舎に移住してワイン造りに興味を持ち始めた息子もまた、現在エノロジストの国家資格の取得準備中である。