【第18回CVP】美食とファインワインの新聖地「バスク」試飲会レポート

7月15日(木)東京、7月20日(火)大阪にて、第18回CVP(クラブ・ヴァンパッシオン)を開催させていただきました。

東京では再び緊急事態宣言が発出し、大阪も引き続きまん延防止等重点措置下にあったため人数を限らせていただき、また、時間差を設けるなど制限の多い会でしたが、そのような中でご来場頂きました皆さま、誠にありがとうございます。

今回のセミナーでは新発売を含む、ヴァンパッシオンの新機軸バスク地方のワインをプロの皆様にご紹介し、又、試飲会ではバスクワインの他、ブルゴーニュの新着ワイン2ドメーヌや割当制トップドメーヌのジャクソン、エグリ、ベティッグ等約60種の試飲をご用意し、約100名様のトッププロの皆様にご来場頂きました。

◇◇◇◇ Ⅰ)第18回CVPセミナーのテーマ ◇◇◇

北部スペイン「バスク」~美食文化に育まれたファインワインの新聖地~「チャコリバスクリオハ」

 

今回は初お披露目となる2生産者が加わる、世界一の美食の聖地で生まれる「チャコリ&バスク・リオハ」セミナーも開催いたしました。

ガスロトノミー界のアカデミー賞とも言われる「世界のベストレストランTop50」で日本は2軒、フランスでも5軒がランクインしている中、スペイン全土では7軒、そのうちフランス全土と同じ5軒が集中しているバスクは世界一の美食の聖地であるとともに、優れたテロワールを持つワインの銘醸地でもあります。

スペインといえば暑く乾燥した「茶色の大地」というイメージですが、北部に位置し、冷たい大西洋に接するバスク地方は、ブルゴーニュやボルドーよりも積算温度が低く、その緯度は日本の札幌と同じ北部に位置します。この度、ヴァンパッシオングループが新たにご提案するワインたちも「クール・クライメットの優れたテロワールから良い栽培、良い醸造を行う才能ある造り手」という視点から厳選し、地元のトップシェフやソムリエが自らの料理に合うワインとして、バスクの数多くの三ツ星レストランでオンリストされるワインばかりです。

<出展ワイナリー>

バスクの星も認めた極上チャコリ

 

■イナシオ・ウルソラ

スペイン料理界の巨匠率いるバスクの3ツ星「アルサック」御用達であり、『クレア・トラベラー』誌にも掲載されたサン・セバスチャンの1ツ星モダンスパニッシュ「ミラドール・デ・ウリア」もオンリストする極上のガストロノミック・チャコリ「イナシオ・ウルソラ」。

最も冷涼なチャコリのD.O.<ゲタアリコ>にあって冷気を遮る山々に囲まれ、葡萄がしっかりと熟す特別な地から生まれる、酸とバランスに秀でたチャコリですが、今回も人気のチャコリ・ブランコ、ロサドに並び、最上区画のシングルヴィンヤードからドサージュゼロ&SO2ごく少量(10mg/L以下)で造られる瓶内二次発酵のブリュット・ナチュール<フアニア>は特に「シャンパーニュに比肩するポテンシャルを持つ」と大きな反響をいただきました。

 

■アシベリアック【202181日販売開始

シャンパーニュ並に冷涼、かつチョークの混ざるミネラル土壌から、ジャクソンやエグリ・ウーリエ等のシャンパーニュ最高峰の造り手同様、10ヶ月以上の長期シュール・リーで「ワインとしての完成度の高さ」を持たせるプレミアム・チャコリ「アシベリアック」は今回が初お披露目となりました。

2017年に創業したばかりの「アシベリアック」。2020年からレストランやホテルへの発売を開始した途端に、ビルバオ初の星付きレストランとなって以来30年以上星を守り続けるクラシック・バスクの名店「ソルトシコ」を始め、1ツ星のモダンビストロ「ミナ」、サン・セバスチャンの3ツ星マルティン・ベラサテギがプロデュースする1ツ星「ネルア」と、続々と星付きレストランにオンリストされています。

アシベリアックのラインナップは4種類、全てがブラン・ド・ブランで、長期間の熟成を経てワインとして高い完成度を持つことから、一般的には1年以内の若飲みが推奨されるチャコリにおいて、アシベリアックは2-3年後もスティルワイン同様に熟成感が楽しめという、異例のエネルギーを持つチャコリです。

(セミナーでは熟成4年目に入るファーストヴィンテージ2017年も皆さまにお召し上がりいただきました)

 

<リオハワイン発祥の地、バスク・リオハ>

19世紀以降、輸出産業の拡大に伴いリオハの畑は拡大し続け、今では一大ワイン産地となっていますが、リオハワインの歴史は14世紀、バスク・リオハ地区にある「レメリュリ」の地で修道士が畑を開墾し、ワイン造りを始めたことにさかのぼります。

つまり、リオハ・アラベサ(一部アルタ)のバスク・リオハこそが、リオハワイン発祥の地。

ワイン造りの画一化が進み、テロワールや多様性を失ったリオハの伝統的ワイン造りの復興をかけて立ち上がったのは、弊社のレメリュリを造る革命児、テルモ・ロドリゲス、ワインメーカー・オブ・ザ・イヤーにも輝いたスペインNo.1醸造家です。

近年、彼の情熱に呼応するように郷土や先人が遺してきたものへの深い愛情を抱いて、バスク・リオハの地で本物のリオハを生み出そうとする新世代の造り手たちが増えました。

そんな造り手の中から、伝統を踏襲しつつ、伝統を進化させ、偉大なテロワールの姿を映し出す新たなワインを発売させていただくことになり、今回はセミナーとフリー試飲会場にて、皆さまにご紹介させていただきました。

 

■エル・モソ・ワインズ202181日販売開始

ビオ栽培、SO2ごく少量(Free 0-20gr/L)で表現する、次世代リオハのトップ・ドメーヌ筆頭株「エル・モソ・ワインズ」。バスクの小さな港町ゲタリアにある3ツ星「エルカノ」御用達、「世界のベストレストラン50」で2013年度、2015年度と第1位に輝いたカタルーニャ州の3ツ星「エル・セレール・デ・カン・ロカ」もオンリストする、女性醸造家によるピュアで美しいリオハワインです。

エル・モソがあるのは、カンタブリア山系のひとつ、トローニョ山脈の麓、標高541Mにあるランシエゴ村。ランシエゴ村はリオハ・アラベサ地区でも東側の内陸部にあり、北大西洋の冷涼な風に加えて、地中海からの暖かい風も入りこむ、北大西洋と地中海性2つの気候が交わり、独特のミクロクリマが生まれます。

今回は「美食文化のバスク」ということもあり、セミナー内ではエル・モソのワインに合わせて、最上品の地元食材等とのマリアージュも。

チーズがワインに合うのは言うまでもないことですが、サン・セバスチャンのバルではホタテや白身魚に海苔を乗せた海苔風味のピンチョスも人気があり、今回は高級料亭御用達の有明海の極上海苔「佐賀のはしり」という海苔もご用意いたしました。

 

■レメリュリ

スペインNo.1醸造家、天才テルモ・ロドリゲスのファミリードメーヌで、1000年の歴史を超える修道士が切り拓いたリオハ最古の伝統のワイナリー「レメリュリ」。リオハの第一級格付け。

ブルゴーニュより緯度が低いため、日照量が多く、また、昼夜の寒暖差があり、葡萄はフェノール分まで熟し、凝縮度も高い、しっかりとした葡萄ができるレメリュリの畑。かつ、テンプラニーリョやグラシアーノ、地中海性品のガルナッチャをブレンドすることによって、濃密でリッチな「ボンヌ・マール」を彷彿させるが、石灰岩のテロワールから、引き締まったミネラルの構造や、聖地として崇められてきた特別なテロワールから来る果実の本質的な生命力、そして、そのエネルギーがもたらす振動、口の中に描かれるスケール感は、まるでヴォギュエの「ミュジニー」を想わせる複雑深遠な世界。

ミュジニー同様、偉大なテロワールを背景に、リオハ最古のワイナリーであるレメリュリの地に受け継がれてきた、誇り高き魂と伝統が生み出した奇跡がこのワインに詰まっています。

 

◇◇◇ Ⅱ)第18回CVP フリー試飲約60種(11時~17時@VPオフィス) ◇◇◇

2019年ヴィンテージが到着した2生産者もずらりと並び、皆さまからご好評いただきました。

 

■テール・ド・ヴェル

ドメーヌ設立から3年目の2013年度版「ル・ギッド ベタンヌ&ドゥソーヴ・デ・ヴァン・ド・フランス」にて、ティエリー・ドゥソーヴ&ミッシェル・ベタンヌによる<今年発見した最も素晴らしい生産者>に選ばれた「テール・ドゥ・ヴェル」。

年々品質が高まっている中、新着2019年ヴィンテージからは特級コルトン・シャルルマーニュも初リリースとなり、さらなる新境地へ……。

 

■ジル・ブートン

最高のコストパフォーマンスを誇る、サン・トーバン村ベスト区画のトップ・ドメーヌ、ジル・ブートンは多くの畑が樹齢50年以上の古樹のため、自然と収量が落ち、現在の終了は40-50hl/L。1995年から続くリュット・レゾネにより、年々、よりピュアでナチュラルなワインへと進化しています。

ジャクソン、エグリ、ベティッグも登場

5月にお披露目したジャクソン744、新キュヴェ“プレミス”が加わったエグリ・ウーリエ、2年目となる話題のベティッグも並び、さらにはエティエンヌ・ソゼの新着2019ガレンヌも並び、今回は見どころが盛りだくさんの試飲会となりました。

 

■その他出展ワイン

ドメーヌ・デ・グラス、バスクワイン各種、エヴィダンス(レ・ヴィニュロン・ド・オート・ブルゴーニュ)、マリー・デュメ、ヴィルマール等もご試飲いただきました。

コロナ禍での開催のため、どうしてもご入場人数を制限する必要があり、ご参加いただけなかった方も多くいらっしゃいました。誠に申し訳ございませんでした。

1日も早く以前のように多くの方にご参加いただける日が来ることを祈りつつ、引き続き、しっかりと感染予防対策をとりながら、また次回も皆さまにお会いできるのを楽しみにしております。

改めまして、このような状況の中、ご来場いただいた皆さま、誠にありがとうございました。

スタッフ一同、より一層頑張ってまいりますので、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

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