【第17回CVP】「新生 鳥居平今村」日本ワイン史第二章の始まりセミナーレポート

6月27日(木)大阪、6月22日(火)東京にて、鳥居平今村4代目ご当主であられる今村英香氏をゲストに迎え、2021年より生まれ変わる「新生 鳥居平今村」についてのセミナーもあわせての第17回CVP(クラブ・ヴァンパッシオン)を開催させていただきました。

コロナ環境下、人数を限らせていただき、又時間差を設けるなど制限の多い会でしたが、そのような中でご来場頂きました皆さま、誠にありがとうございました。

 

新生 鳥居平今村 特別セミナー

 

「ヴァンパッシオンといえば、ブルゴーニュやRMシャンパーニュのインポーター」と言われていた2008年、弊社では「日本にも最高峰のテロワールというものが生み出されるはずだ」という故麻井宇介先生からいただいた言葉のもと、国産ファインワインをスタートいたしました。

当時の日本ワインは観光のお土産用やスーパーマーケットワインが主流で、造り手も皆、メルロやカベルネ、シャルドネ等の海外品種を扱いはじめ、国産葡萄が買われずに余っていた時代です。そんな時に唯一、私たちが考える「国産品種でテロワールを表現した高品質ワインを造ること」に賛同してくださったのが、鳥居平今村3代目当主の今村英勇氏でした。

英勇氏のご英断とご尽力によって誕生した鳥居平今村は年々品質が向上し、数々のメディアで紹介されることはもちろん、日本を代表する「日本ワイン」として、2008年の洞爺湖サミット、2010年のAPEC JAPANでも供されるまでに……。

そして4代目としての今村英香氏当主就任、2018年河村大介醸造長参画を経て、鳥居平今村はついに第二章へと進むことになります。

 

鳥居平今村

 

<2021年7月「新生 鳥居平今村」スタート>

ブルゴーニュのヴィニュロン達と変わらない、故郷や先祖への誇り、想いを込めて、日本ワイナリーとして未だ前例を見ない、区画ごとの個性を体現した「リューディー・シリーズ」が始まります。

霊峰柏尾山に抱かれたグラン・クリュ級の4つの異なるリューディー、菱山、(菱山)鳥居平、勝沼鳥居平、柏尾山南方、さらに別格単一畑の「上菱平圃場ブラン」「祇園の滝圃場ブラン」。

 

※詳しい内容につきましては、下記より「新生 鳥居平」のご案内書をダウンロードしていただけます。

新生 鳥居平ご案内書はこちらからDLいただけます

 

 

■菱山

大部分が西向き斜面に畑が広がる菱山地区にあって、歴史的銘畑「(菱山)鳥居平」側の日照に優れた南西向き急斜面上部(標高500M)<菱山地区のベストパート>の畑。

 

・菱山ブラン(甲州100%)

高地の冷涼さを感じる豊かな酸とミネラル、エネルギー感を伴い垂直に伸びてゆく”シュヴァリエ・モンラッシェ的”ワイン。

 

・菱山ルージュ(マスカット・ベイリーA100%)

シャンボール・ミュジニーを想わせるピュアな赤系の果実味、透明感のある美しいサンとミネラルを持つ、なめらかで上品なマスカット・ベイリーA 。

 

■(菱山)鳥居平

「白大蛇伝説」として伝わる“日本ワイン発祥の地”であり<徳川献上品>の歴史が物語る偉大なテロワール「(菱山)鳥居平」、歴史的銘畑「鳥居平」最大の所有者、鳥居平今村。ブルゴーニュに例えるならば、特級畑ミュジニーの大部分を代々所有するド・ヴォギュエ伯爵家と同じ価値を持つ国宝級の畑。

 

・鳥居平ブラン キュヴェ・ヒデカ(甲州100%)

緻密で繊細ながら豊富な酸、優雅でしなやかな果実味、品格ある長い余韻 “モンラッシェ的”ワイン。

 

・鳥居平ルージュ キュヴェ・ハナ(ブラック・クイーン100%)

引き締まった酸を伴う、凝縮度の高い果実味。品格と驚異的な熟成力を備えた日本のグラン・ヴァン。

 

■上菱平

肥沃な平地の勝沼の土壌とは異なる、粘土質に礫(れき)が混じるミネラル土壌。標高450-480Mの南西向きの日当たりと水はけの良い斜面。樹齢平均30年以上。富士山からの冷たい風「笹子下ろし」の恩恵を受け、葡萄にはしっかりとした酸が残り、ワインに熟成力を与える。

 

・上菱平圃場ブラン(甲州100%)

歴史的名城畑「菱山鳥居平」斜面中腹部の最上区画、わずか<0.2ヘクタール>別格のシングルヴィンヤード。

 

■勝沼鳥居平

1300年前の古代信仰時代から続く「鳥居焼き」周辺、日照豊かな南向き急斜面の鳥居平最良の区画。富士山からの笹子下ろしの影響を強く受けることから涼しいが、同時に日当たりが良く、高密度な果実味と太めの酸を持つ堂々としたワイン。

 

・勝沼鳥居平ブラン(甲州100%)

高密度で厚みのある果実味、ボディ&酸ともに優れた壮大なワイン。どっしりとした王道の風格は“ル・モンラッシェ的”ワイン。

 

■柏尾山南方(かしおやま みなかた)

<甲州葡萄発祥の地>大善寺の寺領であった由緒正しい畑。真南向き斜面中腹部~下部の畑。富士山からの冷涼な笹子下ろしの影響をダイレクトに受けるV字谷入口。豊かな日照と冷涼な風が育む「熟した赤系グリの果実と緻密な高い酸」をあわせ持つ美しい甲州が特徴。

 

・柏尾山南方(甲州100%)

甲州葡萄発祥伝説が残る大善寺の寺領であり、優れた日照条件を持つ<南向き斜面>の柏尾山の畑だけを「柏尾山南方」と呼ぶ。肥沃な勝沼の土壌とは異なる、粘土質に礫が混じるミネラル土壌。

 

■柏尾山南方特別単一区画 祇園の滝 【2021年7月新発売】

大善寺と檀家が大切に守り続けてきた「柏尾山南方」の最上級キュヴェ。山梨県の登録文化財「祇園の滝」周辺の畑。滝からのマイルドな湿度の影響を受ける特別なミクロクリマ。

 

・祇園の滝圃場ブラン(甲州100%)

柏尾山南方の斜面中部の畑は昔の日川が削りきれなかった花崗岩の岩盤上に、斜面上部から堆積してきた花崗岩の礫と川が運んだ沖積土の表土が厚いパワフルなバタール・モンラッシェの如きワインとなる。

 

 

■お寿司と甲州のマリアージュも

セミナー内では、日本を代表するトップ甲州を、この日は豊洲市場でプロに目利きしてもらった明石の真鯛、淡路の太刀魚の握りとのマリアージュも。同時に比較したのはラモネのシャサーニュ1級でした。

同じ白ワイン、同じくミネラルを持つ白ワイン同士でも、やはり和食、特にわさびを使った食材との相性ではあのラモネでさえ甲州には敵いません。同様に洋食であっても、例えばローストビーフ×わさび、牛タンの塩焼き×レモン、ゆず胡椒など和フュージョンをすることで、甲州が見事にマッチングします。

 

 

 

■“第二のアンリ・ジャイエ”ロブレ・モノ新着

今回は7月より販売開始となる「鳥居平今村」に加え、同じく7月1日より販売開始となる“第二のアンリ・ジャイエ”ロブレ・モノの新着2018年ヴィンテージもご用意いたしました。

王侯貴族が最も愛したヴォルネイ村のトップ生産者であり、祖父の代から除草剤を一切使用せず、1997年からビオディナミを実践しているビオのパイオニアでもあるロブレ・モノ。

MW会長も務めたアンソニー・ハンソン氏が最も愛したタイユ・ピエはお割当商品となりますが、少量ながらヴォルネイ珠玉の1級ワイン等、数々の銘醸ワインが7月1日販売開始となりました。

・Nerthus Bourgogne Aligote
ネルテュス・ブルゴーニュ・アリゴテ

・Hautes Côtes de Beaune Pinot Noir
オート・コート・ド・ボーヌ・ピノ・ノワール

・Pommard Les Chanlins Hauts
ポマール・シャンラン・オー

・Volnay San François
ヴォルネイ・サン・フランソワ

・Volnay 1er Cru Brouillard (限定60本)
ヴォルネイ・プルミエ・クリュ・ブルイヤール

・Volnay 1er Cru Pitures (限定24本)
ヴォルネイ・プルミエ・クリュ・ピテュール

・Volnay 1er Cru Taillepieds (割当商品)
ヴォルネイ・プルミエ・クリュ・タイユピエ

 

ロブレ・モノ

 

 

■圧倒的に品質が急上昇したデ・グラス

数百社あるワイナリーの頂点に輝いたチリNo.1生産者“デ・グラス”のコーナーでは、新着エステート、レゼルヴァ両カベルネの2020年と2019年ヴィンテージの比較試飲があり、驚くほどの向上を果たした圧倒的な品質に大変ご好評いただきました。

※エステート・カベルネ2020年ヴィンテージもロブレ・モノ同様、7月1日より販売開始となります。
※レゼルヴァ・カベルネ2020年は8月中旬販売開始を予定しております。

 

 

 

コロナ禍での開催のため、どうしてもご入場人数を制限する必要があり、ご参加いただけなかった方も多くいらっしゃいました。誠に申し訳ございませんでした。

1日も早く以前のように多くの方にご参加いただける日が来ることを祈りつつ、引き続き、しっかりと感染予防対策をとりながら、また次回も皆さまにお会いできるのを楽しみにしております。

改めまして、このような状況の中、ご来場いただいた皆さま、誠にありがとうございました。

スタッフ一同、より一層頑張ってまいりますので、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

 

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