ナント市から南東へ約20km、ミュスカデ・ド・セーヴル・エ・メーヌの中心都市であるヴァレットの郊外にドメーヌはある。セシェ家がこの地に居を構えたのは1650年頃から。当主のジャン・イヴ氏は、ナントのワイン農業高校を卒業後の1971年にドメーヌを引き継いだ。ロワール河が大西洋へと流れ込むナント周辺には平野が広がり、フラットな味わいのワインが主流であるが、セシェ家の畑は小高い丘に広がり緩やかな斜面を持つ。
土壌はシスト、ミカシスト、砂岩。緻密なミネラルと凝縮感のある果実味を生み出す。ミュスカデの歴史、それはセシェ家が所有する別格クリマ「クロ・デ・ブルギニヨン」に始まる。1710年代、ロワールで初めてムロン・ド・ブルゴーニュを植樹した記録を持つセシェ家の記録によると、「1710年代、石灰岩が多く、ブルゴーニュのアルジロカリケールに似た土壌に、耐寒性の優れたムロン・ド・ブルゴーニュを植えた。」との事。 今でも自根で成長するプレフィロキセラの葡萄が見られる。畑ではオーガニック栽培を手がけ、自家製コンポストを撒く。自然な味わいを引き出すべく、醸造時にはマロラクティック発酵も清澄もしない。ちなみに野菜も自家栽培で、こちらはビオディナミ。現在は当主のジャン=イヴ氏が栽培を手がけ、醸造は一人娘のエリザベートが担当している。 |