国有林に囲まれ周囲に人里は全く無い山奥にギニエの畑はある。父親は全ての葡萄をネゴシアンへ売却していたが、ミッシェル氏に代替わりした1981年から元詰めを開始。当初より、ビオロジック栽培でテロワールを生かした造りを志してきた。2000年、懇意にしていた親友クリスチャン・デュクローの進言によりビオディナミでの栽培に切り替えた。
1981年に継承した当時は10ヘクタール所有していたが、ビオディナミに切り替えた後は、農作業が多くなり、自らが管理できる限界の7ヘクタールまで縮小した。農耕に馬を使用し、雨水をタンクに溜め込んでプレパラシオンに使用するなど、自然を上手く活用した農法を実践している。2007年からはデメテールの認証を取得できる予定。ボージョレーの王と呼ばれるムーラン・ナ・ヴァンはロマネシュ=トラン村にあり、元々フランスの唯一のマンガン鉱山があった事から分かるとおり、ゴール土壌(マンガンが含まれるピンク色の土壌)である。 ビオディナミで栽培された葡萄はキューブタンクで醸造。珪藻土で軽くフィルターをかけて瓶詰めする。醸造中にSO2は使用せず、最終的に瓶内に残るSO2は0〜15mg/Lと極少量。ミッシェル氏のかたくなまでの情熱を感じる硬派な味わい。完熟したボリューム感のあるタンニン。酸も凝縮している。果実味は硬く閉じているが、時間と共にゆっくりと開いてゆく。グランヴァンだけが持つオーラを感じる酒質。先入観を大きく覆す、偉大なクリュ・ボージョレーである。 |